時間には継続性と周期性の二つがある
さて、平成もあと残すは２日。
自分が若い時は、元号なんて「なんて不合理なもの」を使っているのだろうという浅い考えしかできませんでしたが、経験を積んんで日本の文化を知るようになってからは、考えが全く変わりました。
西洋では、大局的な連続的な時間の流れに重きがあるようです。それは「聖書がスタート」という始点があるからのように思います。創成と終末という意識があるせいかもしれません。それはそれで、意味があると思います。
しかし、宇宙には全体の大きな流れのほかに、回転、周期、繰り返しという流れもあるのです。日本はとくに四季がはっきりしていますから、連続的な流れ以外に、皆さんが周期を感じることが多いのです。
そして、神道では「禊みそぎ」というものがあって、やり直しがききます。日本では人生のやり直しが出来るのです！ 西洋では、悪いことをすると地獄に落ちて永久に戻ってこれません。永遠に烙印を押されます。
改元というのは、回転、周期、繰り返し、やり直し、リフレッシュなんだと思います。これは私たち日本の文化・風土を強く反映しているのです。一部には元号に反対する日本人がいますが、多くの日本人に受け入れられるのは、風土と文化があるからです。
単に西洋文化が構築した「西暦」という、単純な一方的な時間の流れだけではなくて、季節、周期、やり直し、リフレッシュという私たち独自の時間の流れを持っているということは、本当に素晴らしいことです！ 二つの時間の流れ、独自の年号を持っているのは、世界では日本だけになってしまっているようです。
貴重な大事な文化だと思います。
そしてこれは誇りに思うべきだと思います。
